MISONLN41's Blog

怪文書置き場

Firefox 69でuserChrome.cssやuserContent.cssがデフォルトで反映されなくなった話と解決法

結論から言う。使いたいなら toolkit.legacyUserProfileCustomizations.stylesheets を true にしろ。

What will happen

Firefox は userChrome.css や userContent.css というファイルを使うことによってブラウザの外見を細かくカスタマイズすることができる。しかし、これが Firefox 69 (現在の Stable Release の最新版は68.xなので、Beta を使用すれば69.xを試すことができる) ではデフォルトで無効化されるらしい。

Reason

1541233 - Stop loading userContent.css or userChrome.css by default unless a preference is set

上記の Bugzilla に詳細が書いてあるが、今の状態では Firefox のマスタープロセスが起動するたびに、それが存在しているかに関わらず userChrome.css や userContent.css を読みに行っているらしい(私の英語力はゼロなので間違っているかもしれない)。でもそれは普通のユーザーは使わない機能だから、高速化のためにデフォルトでは無効にしようということらしい。

「以前のバージョンでは使えていた機能が新バージョンでは使えなくなった」時の原因の調べ方 - Qiita

余談だが、上記のように Firefox のインストール先の特定の場所に ico ファイルを置くとウィンドウのアイコンがそれに置き換わるというおちゃめ機能があったのだが、それも同様の理由で削除されているそう。

bugの内容を読むと、どうやら起動処理の高速化の一環として、「まず存在しないファイルを探しに行く」のではなく「明示的にアイコンが指定されている時だけファイルを探しに行く」という方針に改める変更が行われ、その一環として前述の機能が削除されたという事のようです。

真っ当で正しい判断だろう。こんな機能を使うのはそれなりのパワーユーザー (ツリー型タブを使っているとか) だろうし、今のPhotonデザインはそこまでして変えたいほど古臭くない。そもそも設定を変えれば使えるのだから、文句を言うこともないだろう。こういう地味なところで高速化を加えていくというのはWebRenderのような大きなものと並行して進めていくべきだと思う。

How to enable

先述の bug によれば、 userChrome.css や userContent.css を再び使えるようにするには、おなじみ about:config から toolkit.legacyUserProfileCustomizations.stylesheets を true にしてやればいいようだ。

情報元:

PSA: Firefox v69 users will have to set a pref to enable userChrome.css and userContent.css : FirefoxCSS.